年度の経営計画

各企業とも毎年何がしかの経営計画を策定していると思いますが、最初は売上(あるいは受注)をいくらにするかというところから検討するケースがほとんどだと思います。
その売上(受注)計画は、私が経験した受注生産型ビジネスでは、

①既に受注済の案件[手持]
②見積や引合いなど何がしかの商談情報があり、その中で受注が見込めそうな金額[有望]
③案件未定であるが、当年度内に受注/売上を見込めそうな金額[上積]

の3つを合計するのが基本でした。
ただ、②の有望は、案件ごとの受注確度をどのくらい(何%くらい)で見込むのかという問題があります。また③の上積は、実務レベルでは新製品の有無や市場環境なども踏まえて検討するものの、会社全体の売上高を○億円にしたいという経営者の意思を反映せざるを得ないことも多く、製品や市場分野ごとの展開まで考えると、決まるまでにそれなりの手間と時間がかかったりもします。
こうして決まった売上計画を基に、人・物・金などの経営資源の手当と各部門への配分や、最終的には目標利益までの計画ができ上がります。
一方、年度がスタートした後、計画策定時には想定していなかった様々な状況変化により、計画通りに進捗しないというケースも多く、その際は年度途中での見直しが必要になるため、当初あまり細かい計画を策定するのもどうかという問題もあります。
いずれにせよ、ある種の指標としての経営計画がないと、行き当たりばったりになるリスクがあるので、それぞれの会社に合った形で経営計画を策定することが必要と考えます。

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